もしあなたが、悟空やピカチュウ、セーラームーンが夜空でキラキラと爆発するところを一度でいいから見てみたいと思ったことがあるなら、富士山の近くで開催されるアニメ花火大会へようこそ。ここは、子供時代の夢と大人の花火好きが見事に融合したイベント。しかも会場は、あの神聖な富士山のふもと。もはや一話完結のアニメにしてもいいレベルのカオスっぷりです。
この花火大会は、山梨県の河口湖周辺で毎年行われていて、花火ショーであり、アニメコンサートであり、現実を一旦諦めたオタクたちの楽園でもあります。日が沈み、空がライブ映像のようなアニメミュージックビデオに変わるその瞬間を求めて、何千人ものファンが集まってきます。
でもこの花火、ただのドカーンではありません。魂がこもってます。各発射は、人気アニメのテーマソングに完璧に合わせて構成されていて、もう感情が追いつきません。カードキャプターさくらの主題歌に合わせてキラキラのハートが空に咲いたかと思えば、進撃の巨人の曲とともに赤と青の閃光がバリバリ炸裂。後ろの誰かが「捧げよー!」と叫んでるのも定番です。
そして真の主役、ジブリタイムの登場です。となりのトトロのあの優しいメロディーに乗せて、まさかのススワタリや猫バス型の花火が空に舞い上がります。宮崎駿監督がこれを見たらきっと「やめて」と言いながらちょっと泣くかもしれません。感動が詰まった時間。おじさんたちが泣いて、子どもたちは歓声を上げ、誰かが光るモンスターボールでプロポーズしてます。たぶん成功してます。
観客も見どころ満載。会場にはコスプレイヤーが溢れ、たい焼きや焼きそばを食べながら「今日は総集編ですか?」ってくらい盛り上がってます。ジョジョのコスプレをして完璧な動きでレジャーシートを敷く人、ナルトとヒナタのカップルコスでピカチュウブランケットにくるまるカップル、そしてエヴァ初号機のフルスーツでトウモロコシを頬張る猛者。あなたには敬礼しかありません。
そして忘れてはいけない富士山のフォトボム。花火が打ち上がるその背後で、富士山は一言も喋らない賢者のように静かに佇み、全てを見守っています。この神々しい静寂とオタクパワーのギャップこそ、このイベントの醍醐味です。
アニメファンも、ただ面白いイベントを探している人も、アニメ花火大会は日本で過ごす夏の夜に、笑って泣ける最高の思い出をくれるはず。光るサイリウムとウォータープルーフのアイライナーだけは絶対にお忘れなく。ほんとに必要です。